■まだ続くボディ補修
 
 はい。まだまだ続きます。SJ10、20でトップクラスのサビポイントがこの「雨樋」です。屋根から腐っていくのをイヤというほど見てきましたので、ここは外見がソコソコに見えても絶対にやり直しておくばきポイントです。

 
 表面に少しでもサビが出ていたら、こうなっていると考えてもらって間違いありません。とにかくシーリングが甘かったり、経年劣化で亀裂が入っていたりすると毛細管現象で雨水が浸透します。一箇所でも「決壊」が見つかれば、このようにシーラーを全て取り除いての防錆、シーラー打ち直しは必須です。

 
 とにかく、全周を研磨、サビを落として防錆剤を流し込みます。非常に間隔が狭く、やり辛い箇所ではありますが、ここは気合を入れて布ペーパー片手に頑張ります。

 
 勿論、反対側も完全に手作業。痘痕の奥まで徹底的にサビを落とします。

 
 後部もややマシとはいえ、これが地獄の始まりです。この車体、これでも23年間屋根下にあったわけですから・・・・・・露天なら百鬼丸と同じ末路を辿っていたでしょう。

 
 スポット痕をクッキリ残して、ようやく見れるようになりました。とにかく前のボディと同じ轍を踏むわけにはいきません。

 
 タップリと防錆剤を流しこんであるパネル継ぎ目に、さらに新しいシーラーを入れてゆきます。純正では盛っているだけですが、新たに施工する場合は立ち上がり部分から継ぎ目までをなだらかに、かつ確実に充填します。純正のシーラー剥離の殆どが、この立ち上がり面への密着不良から始まっています。

 
 この部分も、末路を知っていますので抜かりなく防錆します。ウインドウ枠のシーラーも決壊部分は除去して新たに入れ直し、こちらはタッチアップ程度で仕上げる予定です。


 これでようやく補修箇所が減・・・・りません。SJ10,20はサビやすいと言われますが、その所以がこれです。傷などの外的要因とは無関係に、ボディ鋼板が自ら錆び始めます。ですので、なんでもない所に穴が開いたり、ボディが溶けたりといった「奇跡の崩壊」が展開されることになります。

 
 上画像のような、ナメクジが這った跡の下地は必ず錆びていて、それも結構な広範囲になりますので・・・・・・追いかけてゆくと画像のような最悪の状況になります。これがボディ全体に数百箇所あることが確認されていますので・・・・・・・・・地獄です。


 さらに、ここもSJ10,20の重要ポイント、天井裏です。内装を剥がし、残ったスポンジを除去、さらに残る糊を丁寧に落としたのが画像の状態です。見た目は中々綺麗なのですが、リッチモンドグリーンが茶色っぽく見える部分・・・・・・・・・・・

 
 錆びるんです。これは明らかに結露によるサビです。スポンジの通気穴が始まりになっているのは明らか。この部分も末路を知っているだけに、手抜かりなく防錆を進める必要があります。

 


 手抜かりなく・・・・・・・・・地獄です。スポンジ剥がし、糊落としに防錆塗装。ハンパじゃなく時間がかかりますが、もう屋根から崩壊するのはゴメンですので頑張りました。



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